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個人を数値化?「信用スコア」が日本でも普及するかも!?



こんにちは、アサヒコミュニケーションズです。


”信用スコア”という言葉、一度は耳にしたことがありますか?

聞いたことはあるけど、どんなものなのかイマイチよくわからない…と感じている方も多いのではないでしょうか。米国や中国ではすでに信用スコアの活用が進んでおり、これから日本でも普及していくと予想されています。


今回はそんな信用スコアについてお伝えしようと思います。

 


信用スコアとは? ~個人の信用力を数値化~

信用スコアとは、年齢や性別、職業、購買行動など個人に紐づくさまざまなデータを分析し、個人の信用力を数値化したものです。言葉の通り、目に見えない「信用」をAIが数値にして表し、その人の信用力を客観的に判断できるようにしています。そして、その点数によって国や企業の対応が変わってくるというものです。


日本だとマイナンバーのシステムに様々な情報が蓄積され、点数化されるようなイメージです。

なんだか、ちょっと怖いですよね。


では、具体的に信用スコアとはどんなものなのか?

最も利用者の多い信用スコア、アリババグループの「芝麻(ジーマ)信用」を例に仕組みを紹介します。



◆なにが評価される?

引用元:Glo Tech Trends


① 身分特質(社会的地位、年齢、学歴、職業など)

② 履行能力(過去の支払い状況、資産など)

③ 信用歴史(クレジット、取引履歴など)

④ 人脈関係(交友関係、相手の身分など)

⑤ 行為偏好(消費の特徴など)



ほかにも、交通違反、犯罪歴、裁判記録、賠償金の支払い状況など、かなり幅広く細かい情報が使われます。そして、芝麻信用ではこの5分野のデータをもとに5段階で評価されます。


引用元:Glo Tech Trends


これはすごいですね…

600点以上のスコアになると、一定の信用力があると判断されるようです。

そして、生活の様々な分野で活用されています。



◆どのような活用・特典がある?


たとえば、公的なシステムでは

700点:シンガポールビザがとりやすくなる

750点:北京空港の専用出国レーンが通れる


アリババ系のサービスでも数々の特典があります。

600点:系列旅行サイトで、ホテルでのデポジットが不要となる

600点:系列賃貸サイトで敷金が不要となる

600点:系列・提携ローンの審査がすぐに通る。一部サイトでは利率が下がり、返済期限が延ばせる


また、点数が高い人しか参加できない婚活サイトなどもあり、進学や就職、結婚にも影響を与える数字になっています。


信用スコアは月に1度更新されます。たとえば犯罪を犯せば一気に点数が下がり、公共交通機関での移動を制限されたり、アリババ系サイトの利用を制限されるなど、生活が不便になります。



信用スコアのメリット・デメリット

◆ メリット ◆

1)品行方正な生活をする動機になる

点数が高くなれば多くのメリットがあるので、点数アップに繋がる、社会的に正しい生活をする人が増え、犯罪などの抑止に繋がる可能性があります。


2)審査の手間とコストが省ける

お金を貸す、家を貸す、車を貸すなどの際に行う与信審査は、借りる側にも貸す側にも負担が大きいものです。それが点数だけでできるのであれば、楽になります。


3)個人情報を開示しなくて済む

現在、何かの審査時には、年収から何から、様々な個人情報を提供する必要があります。信用スコアであれば、点数だけなので、逆に個人情報を出さずに済むという面もあります。



◆ デメリット ◆

1)情報流出された場合の被害が膨大

もし信用スコアのシステム自体のセキュリティが破られて情報流出した場合、個人の生活が丸裸になるぐらいの被害になります。


2)国や企業に利用されやすい

たとえばアリペイでリボ払いにするとポイントが上がるなど、国や企業に恣意的に使われる危険性が高い仕組みです。


3)裏技や詐欺に狙われやすい

中国では信用スコアを上げる傾向と対策情報が飛び交っていて、点数のために不要なモノを分割で買うなど、本末転倒なことが起こっています。さらに、高級品を買ったことにしたり、評価の高い友だちと紐付けるなど、有料で信用スコアを上げるサービスも登場しています。


4)差別や転落を生む可能性も

信用スコアは、点数が高い場合はメリットが多いですが、逆に点数が低い場合は合法的な差別が行われることになります。一度信用が落ちると上がりにくい仕組みなので、自暴自棄になり犯罪に向かう人が出てくる可能性もあります。



日本で展開している信用スコアサービス

●J.Score

参考サイト:J.Score


日本で初めてAIスコア・レンディングを開始し、話題となったのがみずほ銀行とソフトバンクが出資した「J.Score(ジェイスコア)」です。J.Scoreは個人の属性情報や職業、ライフスタイル、性格、借り入れ状況などの情報をもとに、1000点満点でスコアを算出します。


J.Scoreが展開するサービスとして、スコアに応じて、借り入れ条件(貸付利率、契約限度額)が決まる「AIスコア・レンディング」と、スコアに応じてランクが決まり、ランクに応じた提携企業の特典を受けることができる「AIスコア・リワード」があります。



SXスコア

参考サイト:SXスコア


新生銀行グループが2018年に発表した信用スコアが「SXスコア」です。SXスコアでは新生銀行の顧客データベースを活用することで、年収や性別、住所といった個人情報のほか、ローンの貸付や延滞に関するデータ、生命保険やクレジットカード、投資信託などの申し込みや購買に関する情報を収集し、分析しています。



●LINE Score

参考サイト:LINE Score


SNSサービスのLINEがはじめた信用スコアが「LINE Score」です。LINEでの行動傾向データのほか、質問に答えることで得られる追加の情報をもとにAIが算出しています。また算出されたスコアの値によってキャンペーンや特典といったベネフィットを受けることができるのも、大きな特徴です。



さいごに

目に見えない、自身の「信用力」をスコア化しておくことは多くのメリットを生むと考えられます。

信用力が高い人は、信用スコアを持っているだけで便利なサービスを利用できたり、特典を受け取ることができたりします。

しかし、個人情報を集約することによる個人情報流出の懸念や、プライバシーの問題など気をつけるべき点もあることを頭に入れておくことが大切です。


日本ではサービスがはじまったばかりで、懸念や課題が多く指摘されていますが、将来、普及する可能性も否定できません。良い点、気をつけるべき点、どちらもきちんと理解した上で、信用スコアというサービスを上手に利用していきたいものですね。



アサヒコミュニケーションズでは集客・販促・売上UPなど様々なご相談にお答えします!

ぜひ、お気軽にご相談ください!


 

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