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人を無意識に動かす「ナッジ -nudge- 」とは?



こんにちは、アサヒコミュニケーションズです。


「ナッジ」 (nudge) という言葉をご存じでしょうか?

行動経済学で登場し注目を集めていますが、まだまだ馴染みがない方ほどんどかもしれません。

しかし、すでに生活の中で活用されており、気が付かないうちにあなたも誘導されているかも?!


今日は、『ナッジ』についてお伝えします。



「ナッジ」 (nudge) と

『ナッジ』の意味は「より良い選択を後押しするために、小さなきっかけをつくること」です。 英語で「nudge(ナッジ)」は「肘でそっとつつく」ことを意味しており、人間の行動心理を利用して相手に気付かれないうちに選択を誘導することを指します。

シカゴ大学のリチャード・セイラー教授が「ナッジ理論」を提唱し、2017年にノーベル経済学賞を受賞したことをきっかけに注目が集まるようになりました。

行動変容をそっと促す様子は「母ゾウが子ゾウを鼻でやさしくつつく様子」に例えられることがあります。この例は子に対する母の愛情が伺えるように、『ナッジ』は「対象者の利益・健康・幸福を増進するものでなければならない」と定義されています。これは、自分の利益のための誘導である「詐欺」と大きく異なる点でしょう。相手を想う気持ちを前提とし、強制することなく良い選択へ誘導するのが『ナッジ』という理論なのです。

経産省でも「ナッジユニット」発足

図1●「新しい社会保障改革に関する勉強会」によるナッジを活用した社会保障改革の具体的提案

(図:新しい社会保障改革に関する勉強会 中間とりまとめ[2018年9月]を基にBeyond Healthが作成)


ナッジは企業のマーケティング戦略に活用される機会が多かったのですが、いまや様々な分野に応用され、欧米では公共政策にも広く取り入れられているのです。

イギリスでは内閣府にビヘイビア・インサイト・チーム(BIT、通称:ナッジ・ユニット)を設置。

以来、同組織でナッジを活用した政策を進めて、納税率の向上などに成功しているのです。


日本でも、ナッジを政策に取り入れる動きが進んでいます。経済産業省は政策の施策効果の向上を目指して、ナッジを活用するために「METIナッジユニット」を省内に設置し、エネルギーや中小企業施策の分野でナッジプロジェクトを推進しています。



身の回りの「ナッジ」

実は、日常生活のなかでも様々な『ナッジ』が活用されているのです。

ここでは、いくつかの具体例をご紹介します。



●日勤・夜勤で看護師の「ユニフォームの色分け」                        

看護職員の働き方改革の一環として、従来の「白いユニフォームのみ」の体制から、日勤・夜勤で使い分ける「白色・紺色の2パターンのユニフォーム」へ変更。

職員本人の定時終了の意識を高めるとともに、管理職や他職種からも「本来の勤務時間帯なのか、残業しているのか」がひと目で分かるようにし、内部コミュニケーションを変革。

残業時に周囲から不必要な声掛けをされることが減り、シフト交代時には前任勤務者から残務を引き継ごうとする意識が高まって、取り組み前後で年間900時間の残業時間削減につながっているそうです。




●トイレの「いつも綺麗に使ってくれてありがとうございます」             

お店やコンビニで「いつも綺麗に使ってくれてありがとうございます」という張り紙を見たことはありますか。こうした感謝の言葉は「トイレを汚さないで!」のような強制的な文章よりも受け入れやすく、より効果があることが分かっています。こうした文章の工夫も『ナッジ』の一種なのです。




●ス―パー経営者の戦略                    

実は、スーパーにも様々な『ナッジ』が隠されています。例えば「広告の品」「店長のオススメ」といったPOP広告を見たことはありますか。それらは「買えばお得」と印象付け、人々の購買意欲を高める効果があります。

また、コストコのような大型スーパーにおいて、大きな買い物かごが用意されているのも「ナッジ理論」に基づいた戦略です。カートに空間があるときの違和感を与え、「ついつい買っちゃう」という現象を起こす工夫がなされています。




●レジに並ぶ際の「足跡」                                            

コンビニなどで買い物をする際、レジ前の床に足跡マークが描かれているのを見たことはありますか。縦と横で列が分かれることを防ぐのと同時に、最近では「密」を防ぐための距離の目安として効果を発揮しています。



●「あなたは何派?」吸い殻で投票するゴミ箱                             

イギリスの「hubbub」という環境保全団体が、煙草のポイ捨てを防止するためのキャンペーンを行いました。そこで設置されたのが、投票型のゴミ箱。例えば「サッカーで世界最高のプレイヤーは?ロナウドorメッシ?」といったアンケートを書き、投票したい方に吸い殻を入れるというものです。ポイ捨て禁止を呼びかけるのではなく「面白そう」と思わせる工夫をすることで、自発的にポイ捨てをやめるよう促したのです。この結果、街のポイ捨てが46%減少したそうです。



さいごに

私たちの生活に様々な『ナッジ』が隠されていることをお伝えしました。

これらのように、ナッジは様々な意思決定のタイミングで影響を及ぼすことが実証されています。

無意識のうちに行動を誘導するナッジは今後、より一層の期待と活用が広がっていきそうです。




ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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